結婚式スピーチ例文:新婦から両親への手紙
お父さん、お母さん、今まで大切に育ててくれてありがとう。
たくさん心配をかけてきたけれど、いつも温かく見守ってくれた2人には、今はただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
お父さん、小さい頃は、お店を営むお父さんとお母さんがいつも家にいないことが寂しくて、「今日は帰って来れる?」と毎晩のように泣きながら電話をかけては困らせましたね。あの頃は、正直に言うと他の家が羨ましくて、「早くお店なんて辞めてほしい」とさえ願っていました。
でも、小学生のとき、お父さんに連れられて行った市場で、お父さんが真剣に仕事をする後ろ姿を見て「なんかかっこいいなぁ」と思い、少しずつお店に対する気持ちが変わってきたのもその頃です。友達から「〇〇ちゃんのお店おいしいね!」とお店のことを褒められるとうれしくて、何だか誇らしい気持ちになったものです。
大学の入学式のときには〇〇からわざわざ来てくれたけれど、いざお父さんが帰ってしまうと思うと寂しくて、私は今にも泣き出しそうなほど不安な顔をしてしまいましたね。あの時、お父さんが私を1人残して帰るのは、後ろ髪をひかれる思いだったと、後になってお母さんから聞きました。私は、とても頑固だけど、いつもたくさんの愛情で私と妹のことを一番に考えてくれる優しいお父さんが大好きです。
そして、いつも優しいお母さん。小さい頃は試験でいい点をとると必ず「頑張ったね」とギュッと抱きしめてくれましたね。今思うと、私はお母さんに抱きしめてもらいたくて、少しでもいい点を取ろうと頑張っていたような気がします。それから、私が東京に行く時には、駅で電車が見えなくなるまで、ずっと手を振り続けてくれましたね。あの時、お腹が空いたときにと、持たせてくれたのり巻きの中に入っていた手紙には「前途の多難にも負けず前を向いて頑張れ!」と励ましのメッセージが書かれていました。その手紙からお母さんの深い愛情が伝わってきて、泣きながら食べたのり巻きの味は今でも忘れられません。何があっても、どんなときも常に前向きで明るいお母さんに私は何度も助けられました。〇年前の震災の時には、心配する私を不安にさせまいと、本当は大変なはずなのに明るく「大丈夫」と話す、お母さんの優しく温かい声を聞いたとき、涙があふれて止まりませんでした。
私がやりたい事には一度も反対せず、いつも「頑張れ!」と背中を押してくれたお父さんとお母さん。2人が私の味方でいてくれると思うだけで、自然と勇気がわいてきました。
今、振り返ってみると、私はたくさんの人に支えられ助けられながら、ここまで来たことを実感します。小さい頃からよくけんかをした妹、△△。中学生の時には、毎日交代でお弁当を作ったことは、今では懐かしい思い出です。お互い大人になってからは、何でも相談し合える友達みたいで、私にとって○○は、一番私をわかってくれているよき理解者だと思っています。そして、私の大切な家族、今は亡きおじいちゃんとおばあちゃん。忙しい両親に代わって、習い事の送り迎えや学校の行事に参加してくれたり、礼儀や思いやりなど人として大切なことをたくさん教えてくれましたね。そんな2人には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今日の姿を見てもらいたかったけど、きっと天国から見守ってくれていると思っています。
お父さん、お母さんには今まで数え切れないほどの心配をかけたけど、私は2人の子供に生まれて、本当に幸せでした。子供は親を選べないっていうけど、私は2人を選んで生まれてきたのだと思っています。何ひとつ親孝行らしいことはできなかったこと、ごめんなさい。これからは●●さんと支えあって、お父さんとお母さんのようないつまでも仲のいい夫婦になりたいです。
そして、●●さんのお父さま、お母さま、○○家のみなさま、こんな私を温かく迎えてくださってありがとうございます。何もできないふつつか者ですが、●●さんと力を合わせて、愛情に満ちた家庭を築いていきたいと思っていますので、どうぞ末永くよろしくお願いします。
最後にご列席のみなさま、本日は本当にありがとうございました。