新婦から両親への手紙例文5
お父さん、お母さん、○年間大切に育ててくれてありがとうございました。
私は今、ふたりの娘であることを誇りに思うと同時に、今までたくさんの愛情を注いでくれたことに心から感謝の気持ちでいっぱいです。
お父さん、
お父さんは●年前に天国へと旅立ってしまったけれど、私の心の中には数え切れないほどのたくさんの思い出があります。
小学校の夏休みには、毎日毎日ソフトボールの投球練習をさせられ、「もういやだ」と泣き言をいう私に「弱音を吐くな」と叱ってくれましたね。でも練習が終わると「筋肉痛になるから」と腕にクリームを塗ってくれる優しいお父さんでした。そんなお父さんの厳しさと優しさから、私は粘り強く頑張ることを教わり、何とかソフトボールを続けることができました。最後の試合では「涙で試合が見られなくなるから」とバックネットの裏でこっそり応援してくれていたことを知り、お父さんと頑張った練習やお父さんの深い愛情を感じ、胸がいっぱいになったのを覚えています。大人になるにつれて、何となく照れくさくて会話も少なくなってしまったけれど、お父さんが入院したことをきっかけにたくさん話をしましたね。いつも元気で大きな声で笑っていたお父さんが病気になるなんて、信じられなかったけれど、そのお陰で私は最後にお父さんの気持ちや愛情を十分知ることができました。これからも、1人で頑張っているお母さんをどうかいつまでも見守ってあげてくださいね。
お母さん、
お母さんは私がお腹の中にいるとき、風疹にかかって大変な決断を迫られましたね。このまま産んでも五体満足という保証がなく、周りが心配する中、「この子を産みたい」と力強くきっぱりと言ってくれたとお父さんが教えてくれました。私はそれを聞いたとき、涙が出るほどうれしく、私はきっとお父さんとお母さんを選んでこの世に産まれてきたんだなと思いました。中学校のとき、試合の前緊張でご飯が食べられない私に持たせてくれたお母さんの愛情がつまったおにぎりの味は今でもはっきりと覚えています。高校では毎日おいしいお弁当を作ってくれてありがとう。社会人になってからも通勤時間が長い私の帰りをいつも心配してくれていましたね。考えてみるとお母さんにはお腹の中にいるときから、今日のこの日まで本当に心配ばかりかけてしまったけれど、いつも優しい笑顔で私を励まし、理解してくれていましたね。お父さんがいなくなってからも1人で頑張って育ててくれてありがとう。
人一倍大きな声で笑うお父さん、そしていつも明るくニコニコしているお母さん。私は友達からよく「●●ちゃんの家族はいつもみんな笑顔だよね」といわれます。私はそんな風に言ってもらえるお父さん、お母さんの子供で本当に幸せでした。心からの感謝の気持ちを込めて言わせてください。「今までありがとう」。
私は今日、その温かい腕の中から飛び立とうとしています。たくさんの愛情を注いでくれたふたりに何1つ親孝行らしいことができないまま、お嫁に行くことを許してください。これからは●●さんと支えあい、助け合いながらお父さんとお母さんのようないつも笑っていられる夫婦になりたいと思います。
最後に、初めてお会いしたときから、こんな私を温かく迎えてくださった●●さんのお父さん、お母さんには心から感謝しています。初詣で私の分までお守りを買ってきてくれるお父さん、遊びに行くと焼きたてのパンを用意して待っていてくれるお母さん、そんな優しいおふたりが私は大好きです。この世にまた「お父さん」と呼べる人ができたことと、もう1人「お母さん」と呼べる人が増えたこと、本当にうれしく思っています。ふつつか者ですが、どうか末永くよろしくお願いいたします。