土俵の女人禁制について


ニュースで話題になり、物議を醸しているのでご存知の方も多いと思いますが‥‥。京都府舞鶴市の大相撲巡業で挨拶に立った舞鶴市長が土俵上で突然倒れ、観客席にいた女性の看護師が駆け寄り、救命処置を行いました。すると「女性の方は土俵から降りてください」という場内アナウンスが流れたことで、「人の命」より「伝統」を優先しようとした相撲業界に避難の声が殺到しているようですね。

実は過去にも、女性が土俵に上がれないことから優勝杯の授与が土俵の下で行われたり、引退力士の母親が土俵上で断髪できなかったりと女人禁制という伝統を重んじた事例は少なくないようです。

確かに伝統は大切ですが、今回のように人の命がかかっている場合は、どちらを優先すべきかは明らかなような気がします。しかも、アナウンスは1回だけではなく、何回も流れていました。もし、八角理事長の言うように行事が動転して呼びかけたのなら、どうしてすぐに周りの人が状況を判断して止めなかったのかとても不思議です。

くも膜下出血だった市長は一命をとりとめ、現在は、容体も安定しているということですが、あの時、女性が素早く救命処置をしていなかったらどうなっていたのでしょうか。見ていた人の話では周りにいた男性たちは何もできずにあたふたしているだけだったようですので。とにかく、確かなのは人の命より尊いものはないということだけです。

相撲業界では暴力事件が後を絶たず、大きな問題となっていますが、もしかしたら、以前から暴力等はあって、それが当然のように見過ごされてきたという背景があるのかもしれません。昔は「かわいがり」と呼ばれていたものが時代の流れと共に暴力とみなされるようになっただけのような気がしますが。

多くの相撲ファンの期待を裏切らないよう、残すべきよい伝統はしっかり残し、改革が必要なところは見直しながら、私たちを楽しませてほしいものです。