送別会の社長挨拶 例文1

皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。
はじめに、創業から本日に至るまでの思いや、社員の方々への感謝の気持ちを込めて、私からひとことご挨拶させていただきたいと思います。

この工場も創業して早●年という月日を過ごしました。創業したのは、私の両親であり、当時、小学生だった私は学校から帰るとよく工場で遊んだものでした。その頃は今のように大きな工場ではなかったため、私達家族が夜寝ている場所が昼間は工場の一部になっていたことや、一時は屋根裏部屋で寝起きしていたことなどが非常に懐かしく思い出されます。

幼い私はそれが楽しくてはしゃいでおりましたが、今思うと両親は、さぞ大変な思いをしていたのではないかと思っております。また、工場で働く従業員の方々も住み込みの時代でしたので、一緒にお風呂に入ったり、旅行に行ったりしたことは、私にとって大切な思い出です。

最も心に残る出来事といえば、自分で企画したスーツやシャツなどの商品をすべて当社工場で縫製し、スーパーに納めたことでした。あの時の充実感と達成感、そしてなんともいえない感動は今でも思い出すと胸が熱くなるほど、鮮明に覚えております。

反対に最も大変だったのは、中国縫製の進出によって、市場を奪われ、工場で縫製する商品がない状態が続いたことでした。ここ数年はそのような状況が続き、何とかしようと必死で頑張りましたが、時代の流れには逆らえず、当工場の閉鎖という運びとなりました。

しかしながら、この閉鎖は、決して悲観的なものではなく、私は発展的な閉鎖だと思っております。他の工場に仕事を振り分けることで、さらなる発展を遂げていくことと確信しております。ですから、残ることになった○○さん、○○さん、○○さんの3名の社員の方々には、他工場に移っても、ここで培った技術や能力を十分生かし、新しい挑戦に向かって大きく羽ばたいてほしいと思っております。

また、転職することになった○○さん、○○さんの2名の方々におかれましても、どんな職場にいかれようと、いままでの経験がきっと役に立つことと思っております。どうか、自信を持って自分らしく輝いていってください。
そして、今回をもって退職となられた○○さん、○○さんのお二方には、「長い間、本当にお疲れ様でした」という気持ちでいっぱいです。これまで大変なときも決して弱音を吐かず、力の限り工場を支えてくださった尽力には深く深く感謝しております。

最後にこの場をお借りして、今は亡き両親への感謝の気持ちを述べさせていただきたいと思います。このような私が引き継いでも決して倒れることのない、根深く、磐石な素晴らしい会社を創業し、築き上げてくれた両親には感謝してもしきれないほど、有難く思っております。両親の思いやたくさんの思い出が詰まったこの工場が、幸せな形で終わりを迎えられたことが、少しでも両親への恩返しになるのではないかと思っております。私が最後にこのような気持ちになれたのは、歴代の社員の方々をはじめ、ここにいる皆様のお陰と心より感謝しております。本当にいままでありがとうございました。

本日は短い時間ではございますが、楽しい時間をお過ごしください。ありがとうございました。